介護業界の世界に就職または転職を希望している人にとって、志望動機をどのように履歴書に記載し、面接官から問われた時に回答するかは重要です。一般的な就職面接とは異なり、採用に際して面接が占める重要度が高い傾向にあります。なぜなら、介護業界で求められている人材は、高齢化社会に伴い人手不足の状態であっても、施設側の希望条件は厳しいことが多いからです。
軽い気持ちで介護の世界に入ってきた人の多くは、短期間で離職してしまう傾向にあります。理想と現実のギャップが余りにもかけ離れていることと、夜勤をしない限りは収入面で満足できる金額を得られないことが多いからです。介護保険制度によって支えられている業界ですが、高齢化社会が一気に進んだことで介護報酬の見直しに伴い、デイケアサービスでの収入だけでは日勤者の報酬アップは期待出来ません。
面接時には特に人柄とチームワークに馴染めるかを中心とした質問が多くなりがちです。志望動機としてキャリア形成やスキルアップを挙げる人が多い一方で、社会福祉士の試験を受けるための足掛かり程度にしか考えていない人も少なくありません。特別養護老人ホームのように24時間体制で運営を迫られている施設では、入所者とスタッフ間双方へのコミュニケーション能力が高く求められている状況です。介護業界で最も避けたいこととして、スタンドプレーがあります。志望動機に強すぎる個性が含まれていることは、施設側の立場からは望ましくないことになってしまうわけです。